頭部外傷
頭をぶつけてできるけがを総称して頭部外傷と言います。頭部外傷は、皮下血腫(いわゆる「たんこぶ」)や皮膚の切り傷、頭蓋骨の骨折、脳のけが(脳挫傷やくも膜下出血など) ――の3種類に大きく分けられます。軽い頭部外傷では痛みが走るだけで、特に治療の必要性はありませんが、以下のような症状を伴うような場合は、当クリニックの脳神経外科へご受診ください。
- 吐き気がし、嘔吐を繰り返す
- 頭痛がどんどんひどくなる
- 意識が朦朧としている
- 手足が動きにくい
- 物が見えにくい
- けいれんを起こす
- 出血がひどい
- たんこぶが良くならない
- 耳や鼻から、血液混じりの水が出た など
脊椎損傷
交通事故や転倒転落事故、スポーツなどで大きな外力が脊椎に加わることで骨折し、関節や靭帯が破壊されることで脱臼してしまうことがあります。比較的外力が軽度で骨や靭帯の損傷のみの「脊椎損傷」の状態であれば骨折や脱臼に対する治療で済みますが、骨折や 脱臼が高度でその内部の脊髄までダメージが及んでしまうと、様々な手足の麻痺や感覚障害、排尿排便障害、呼吸障害、血圧調整障害などを生じます。このような状態が「脊髄損傷」と呼ばれます。
脳脊髄液漏出症
脳脊髄液漏出症とは、交通事故やスポーツ外傷、転倒など、何らかの理由で髄液(脳室やくも膜下腔を満たしている無色透明の体液)を包む硬膜に傷が入り、髄液が漏れ続けることによって脳脊髄液が減少をきたし、頭痛をはじめとする様々な症状が現れる疾患です。症状として、起立性頭痛(起立すると生じる頭痛)がありますが、必ずしもすべての患者さんに現れるわけではありません。その他、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などの頭痛、疼痛、全身倦怠感、めまい、吐き気、睡眠障害などがみられることがあります。脳脊髄液減少症には、臥床安静と水分補給による保存療法、ブラッドパッチ(髄液が漏出している部分を、患者さん自身の血液を使い、その凝固する性質を利用して塞ぐ方法)などの治療法があります。
- MRI、CTの即日検査・診断を心がけております
※混雑状況により翌診療日以降となる場合がございます