歩行困難について
脳や脊髄、血管など様々な原因によって歩行障害は起こります。脳卒中や脳梗塞などもその一つです。歩行困難には、脳や脊髄からくる症状の他にも、色々とございます。症状によっては、放っておくと歩けなくなることもありますので、ご心配な事がありましたらお気軽にご相談ください。早期発見によって支障のない生活をお送りいただく事が可能です。
脳・脊髄から起こる代表的な症状
頚椎症
頚椎症とは、主に加齢により頚椎と頚椎の間にある椎間板が薄くなって変形したことで、骨にズレが生じ、それが原因で脊髄神経を圧迫してしまい、様々な症状を起こしてしまう疾患です。主な症状としては、首の痛みや肩こりがあるほか、首から手先にかけてしびれが出たり、腕に力が入らないといったことが起きます。さらに足にも症状が出て、歩行障害が現れることもあります。
治療では、頸椎の安静に努めるべく、カラーという首の装具をつけることもありますが、改善がみられない場合は脊髄の神経を圧迫している椎間板を除去する手術などが行われます。また、痛みを和らげる処置として、消炎鎮痛薬や筋弛緩剤などの薬物療法、リハビリにより手足の働きを改善する療法なども行います。
パーキンソン病
何もしていないのに手がふるえたり、歩くときに前傾姿勢になって、歩幅が狭く、手の振りが無くなり、顔の表情も硬くなったりする病気です。中年以降の方に多く見受けられ、脳からの命令を伝える物質のドーパミンが不足することが原因と言われています。この疾患自体が生命に直接影響するということはありませんが、症状が進行して思うように体が動かせなくなるとうつ傾向になることがあります。
治療法としては、薬物療法が中心となります。そのため効果的な薬がいろいろ存在しますが、その「使い分け」については専門的な知識が必須ですので、先に述べました症状などに心当たりがあるという方は、脳神経科の専門医である当クリニックをご受診ください。
脊髄小脳変性症とは
小脳および脳幹から脊髄にかけての神経細胞が徐々に破壊、消失していく病気で、運動失調を主症状とする神経変性疾患の総称です。遺伝性のものと、孤発性(非遺伝性)のものに大きく分けられます。また、パーキンソン病に似た症状、自律神経の障害、不随意運動など、運動失調以外の症状を伴ってくるときもあります。
根本的な治療法、病気の進行をとめたり、病気をすっかり治してしまう治療法は残念ながら現時点ではありません。治療は、主に薬物療法となります。
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